しかし、生活防衛資金を貯めるために、まずは貯めるべき金額を知らなければなりません。
生活防衛資金としていくら必要なのか。
その水準を算出するベースは、現在、毎月家計が支出している金額になります。
1ヵ月当たりの生活必要資金が40万円であれば、960万円は必要です。
少なくとも、1年分の480万円程度は持っていたほうがいい。
30万円であれば720万円(少なくとも360万円)。
20万円であれば480万円(少なくとも240万円)ということになります。
だから家計簿が重要なのです。
ファイナンシャル・プランナーの本を読むと、よく「毎月の必要額をベースに老後資金を計算しましょう」などと書いてありますが、現在の支出額を知らないでどうやって将来の支出額を計算できるのでしょうか。
できるはずがありません。
個人の事情によって実際は変わると思いますが、さまざまな資料から見て、日々の生活のために月々40万円強、年間500万円弱は必要になります。
年間500万円とすれば、2年間の生活防衛資金として1000万円程度は確保しておかなくてはならないという計算になります。
これに対して、預貯金を世帯平均で見ると、生命保険や個人年金などを含む貯蓄額1073万円のうち、預貯金は586万円となっています(2006年)。
平均で見ると、あきらかに足りません。
しかもこの数字は、3年前と比べると、貯蓄額が1460万円から26.5%も減少しており、預貯金は621万円から5.6%減っています。
実質的には住宅ローンなどの負債を引いた純資産額で見なければならないので、圧倒的に足りないとみるべきでしょう。
さて、あなた自身の場合はどうでしょうか。
1000万円という具体的な数字を出されると、「ハードルが高すぎる」「そんなおカネは10年たっても全然貯まらない」と感じられる人も少なくないと思います。
そうだとすれば、株式売買などに心を奪われてはならないのです。
そういう人はまず支出を減らしつつ、収入を増やすことを考えましょう。
マネー誌や株式投資本は不要です。
いますぐゴミ箱に捨てるべきです。
投資戦略は小手先の技術ではありません。
長期的に継続して実行する骨太のポリシーでなければならないのです。
素人が小手先の投資技術にいくら精通したところで、投資には決して成功しません。
格付けがどうだとか、一株当たりの利益がどうだとか、はたまた株価チャートの型が絶好の買い場を示しているとか、冴えない株式評論家の言うことを一生懸命真似したところで、財産を形成することには何ら役立たないのです。
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